茨城県土浦で8人を連続殺傷した犯人が、人格障害の一種「自己愛性人格障害」と診断された、と各紙が報じている。「自己愛性人格障害」というのは聞きなれない病名だが、この人格障害には、幼少期に過保護に育てられ、「私は特別な人間なんだ」と思い込むタイプがあるという。厚顔無恥、誇大、顕示欲の強さなどが特徴とされる。また、幼い頃から親の愛情を受けなかったために、「自分は本当はもっとすごいんだ」と空想して、傷付いた自尊心を取り戻そうとするタイプもあるという。
主な特徴としてアメリカ精神医学協会のマニュアルには以下の9つが掲載されている。(1)自分の重要性は大変大きなものと考えている。(2)限りない成功、権力や才能といった空想にとらわれている。(3)自分が特別な人間であるため、地位の高い人にしか自分は理解されないと思っている。(4)過剰な賞賛を求める。(5)自分だけに特権があると思っている。(6)自分自身の目的を達成する為なら、他人を利用する。(7)他人に対する共感が欠けている。(8)他人に嫉妬する。(9)尊大で傲慢な態度や行動をとる。
このうち、5つ以上当てはまる場合は障害の可能性が高いと言われている。
自己愛性人格障害の患者を診たことがあると言う醍醐病院の有馬成紀院長は、「この障害の裏には自己嫌悪があり、それを隠すために自分は本来は優れた人間なんだと思い込みます。しかるべき環境だったら、社長になれる、ノーベル賞を取れると言う人もいます。ただ、何も根拠はなく、実現のための努力をしようともしません。うまくいかないと、すべて周りのせいだと思っています。会社内でもそのような態度なので、転職先で次々と首になったという人もいました」と明かす。
治療はカウンセリングをベースに行う。治療開始は早いほどいいが、患者は自分が病気だと思っていないため、自ら治療を受けにくることはほとんどない。もし、周囲の人が疑わしいと思ったら心療内科に相談して、早期に治療を受けさせる必要がある。
文章出處:「自分は重要な人間だ」と思い込む 「自己愛性人格障害」とは何か/2008-9-4 J-CAST ニュース
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